毎年スイスで開催されている宝飾品新作見本市であるバーゼルワールドとSIHH。
これまで時期を開けて開催されていた世界2大時計フェアが、2020年より4月末~5月上旬にかけて連続での開催が決まりました。
そこで今回は、バーゼルワールドとSIHHについて見ていきます。
目次
バーゼルワールドとは
バーゼルワールド(BASEL WORLD、バーゼルフェア)は、スイスのバーゼルにて、毎年3月~4月に1週間ほど開催される、世界最大級の宝飾品・時計の見本市です。
各ブランドの新作モデルがこの時期に発表されるため、その年の流行を左右することも。時計雑誌でも毎年バーゼル特集が組まれています。
2018年のバーゼルワールドに参加したブランドは、ロレックス、スウォッチグループ(オメガ・ブレゲ・ハリーウィンストン・ブランパン・ハミルトン)、LVMHグループ(ルイヴィトン・モエヘネシー)、パテックフィリップ、セイコーといった豪華なラインナップ。
基本的には商談の場ではありますが、入場券があれば一般参加も可能です。その知名度や機械式時計の人気の高まりから、動員数は増加する一方で、開催期間や参加ブランドは縮小傾向に。
高すぎる出店費やホスピタリティの不満から、100年以上続くバーゼルワールドは現在岐路に立っているといえます。
SIHHとは
SIHH(Salon International Haute Horlogerie)は通称ジュネーブサロンと呼ばれ、華やかさがウリのバーゼルワールドとは異なり、落ち着いた高級感ある見本市と言われています。
他にも最終日を除き完全招待制とするなど、バーゼルワールドとの差別化を図っています。
参加ブランドはリシュモングループ(ランゲ&ゾーネ・ヴァシュロンコンスタンタンカルティエ・IWC・パネライ・ジャガールクルト・ピアジェ・ロジェデュブイ・ラルフローレン)、オーデマピゲ、リシャールミルなど。
まとめ:近年の動向について
参加ブランドが2017年よりも半減したバーゼルワールド。何より2019年よりスウォッチグループの撤退が業界で話題となりました。
存続が危ぶまれているバーゼルワールドとは対照に、ブランドから見てコストパフォーマンスに優れたSIHHの方が勢いがあると言われています。
そんな世界2大イベントですが、2020年より2つのフェアが連続して開催されるとのことです。スイスの時計業界自体の生き残りをかけ、両者が手を組んだ形となりました。
スウォッチグループの撤退から今後の動向が注目されていたバーゼルワールドですが、この合意で息を吹き返すかもしれませんね。