2018.12.20

ロレックスデイトナ16523は不人気なのか|実機レビュー

更新
ロレックスデイトナ16523不人気なのか

ステンレス製のヴィンテージデイトナRef.16520の人気に押され、いまいち不人気感が否めないコンビ素材モデル ロレックス デイトナ Ref.16523 。実際はどうなのでしょうか?実機にてレビューしていきます。

目次

ロレックス デイトナ Ref.16523 とは

ロレックス デイトナ Ref.16523は、1988年に登場し、そこから2000年までの約13年間製造されました。手巻きだった4桁リファレンスから、大きくモデルチェンジを遂げ、現在のデイトナの礎的存在ともいえる2世代前の旧型デイトナです。

デイトナ Ref.16523 の基本スペック

製造年:1988年〜2000年
素材:18Kイエローゴールド+ステンレススチール
ケースサイズ:40mm径×12mm厚
風防:サファイアクリスタル
防水性能:100m
ムーブメント:cal.4030
ベゼル:タキメーターベゼル

現行モデルの116503は完全自社製のムーブメントcal.4130を搭載していますが、この世代のデイトナは、ゼニス社製のエルプリメロというクロノグラフムーブメントをカスタムして使用していました。

これ以前の4桁リファレンスのデイトナは手巻きムーブメントでしたが、このモデルから新たに自動巻きムーブメントになった点が大きな特徴です。

相場はこんなに違う|デイトナ16523と16520を比較

デイトナRef.16523は本当に不人気なのでしょうか?ステンレススチール製のデイトナRef.16520と、相場を比較してみました。

デイトナRef.16523(コンビ)の中古販売相場
¥1,294,920 ~ ¥5,980,000

デイトナRef.16520(ステンレス)の中古販売相場
¥2,258,172~ ¥8,880,000

同じ時代に作られ、素材が異なるのみの両モデルですが、相場には大きな開きがあることがわかりました。(価格ソース:Rakutenより 2018年12月調査)

しかしながら、果たして不人気と言えるのかというとそんなことはなく、程度の良い個体であれば200万円を余裕で超えてくる価格設定でした。

不人気という噂は、あくまで『Ref.16520と比べると』という枕詞がある場合に限るようです。

段落ち、逆6、200タキなど|デイトナRef.16523を見るべきポイント

デイトナRef.16523が不人気ではないということが分かったところで、次にお伝えしたいのは購入時に見るべきポイントについてです。Ref.16523は、複数回にわたるマイナーチェンジが行われており、製造年によって様々なバリエーションを楽しむことができます。

Ref.16523の見るべきポイントは以下の通りです。

ダイヤル(文字盤)の表記

Ref.16523のダイヤルは、1990年までの間に4回ほど表記が変更されています。

一度目は1988年の製造開始初期。エナメルダイヤルと呼ばれる光沢のある文字盤から、かなり早い段階でマットダイヤルに変更されています。

その後は、12時位置の表記が 4行+1行(段落ち5行) → 4行 → 5行 という順番に変更されています。

↑ こちらはダイヤ付きのRef.16523G。12時位置の表記はROLEXから始まりCOSMOGRAPHで終わる5行ダイヤルです。

インダイヤルの逆6正6

同じ文字盤内の話ですが、6時位置のインダイヤル(12時間積算計)の6の表記が、逆さまのものとそうでないものがあります。

ロレックス買取16523デイトナコンビ

↑ こちらは逆6表記。

1995年より前の個体は逆6、それ以降は正6という具合に、製造年で異なります。

タキメーターは 400が一般的で 200は激レア

デイトナのタキメーターベゼルは、カーレースにおける平均走行速度を計測するためのものです。Ref.16523のタキメーターは、初め最大200までの目盛でしたが、1989年頃に最大400のものに切り替わっています。

200タキメーター

200タキと呼ばれる旧型仕様ですが、市場への流通量が非常に少なかったため激レア価格になっています。他の個体の2倍以上の価格で販売されています。

ブレスレットのバックル

Ref.16523のブレスレットの留め具部分は、1998年頃まではシングルロックでしたが、その後ダブルバックルに変更されています。

↑ 使用時の安心感では圧倒的にダブルロックの方が良いですが、ヴィンテージなデザインが好きな方はシングルロックがおすすめです。

まとめ

ロレックス デイトナ Ref.16523 の魅力、お分かりいただけたでしょうか。決して不人気ということはなく、こうして実機で眺めてみると、コレクションとしても面白い要素がたくさんあるモデルであることがわかります。

お店で見つけた際には、いつの時代のどんな仕様の個体なのか、ぜひ気にしながら眺めてみてくださいね。