2015.08.04

ロレックス買取調査 アンティークミルガウス 1019

更新
アンティークミルガウスRef.1019価格調査

ロレックスの中古価格について調査していたら、あるお店で異常に高価なモデルを発見しました。
ミルガウス Ref.1019 1980年代製 ¥3,888,000 也。

そう言えば、こんなモデルありましたね。バブル期は500万円以上で取引されていたこともある、で有名なアンティークミルガウス。その頃に比べたら価格は少し下がったのかな?せっかくなんで調査してみました。

目次

  1. ミルガウス Ref.1019 とは
  2. 高額取引の理由
  3. ミルガウス Ref.1019 の中古市場
  4. ミルガウス Ref.1019 の買取価格
  5. まとめ

1、ミルガウス Ref.1019 とは

ミルガウスの語源はフランス語の1000(ミル)と磁束密度単位のガウスを合わせた造語で、X線技師や発電所の作業員など、人工放射線の影響を受ける人のために開発されたモデルです。強力な磁場の環境下で20世紀の発展を支えてきた科学者たちのために作られました。

人類のチャレンジに感化されて製品を作るロレックスですが、ミルガウスは科学を通しての人類の進化への挑戦への敬意を評して作られたモデルです。

ロレックス ミルガウス Ref.1019 の基本スペック

製造年:1959年〜1991年
素材:ステンレススチール
ケースサイズ:37mm径×13.5mm厚
ムーブメント:cal.1580
風防:プラスチック
防水性能:50m

ミルガウスは1991年に一度製造中止となり、2007年に再び復活されました。また、3代目となる現行モデルRef.116400は2015年に製造中止、その派生となるRef.116400GVは現在も製造されています。

2、高額取引の理由

中古市場で高額で取引されているのは、現行モデルではなく、1959年から1991年まで製造された先代モデルRef.1019です。

高額で取引される理由ですが、これはもう単純に数が少ないということ。
なぜ数が少ないかというと、そもそも科学者向けということで、現役時代は不人気モデルだったからです。

暗い作業部屋で黙々と研究をする人が使うというイメージが定着し、エクスプローラーやサブマリーナなどの明るいイメージの人気モデルに埋もれちゃったんですね。

そのため、製造された数自体が非常に少ないのです。そして、1970年代以降、クォーツ時計の普及により、耐磁性という性能面での優位性がなくなり、1989年には製造中止となりました。

が!しかし!
このタイミングで注目が集まり、シンプルなデザインもウケ、人気が出たわけです。

今となっては、需要に対して市場に出回っている数が圧倒的に少ないという、経済の教科書の見本のような激レアモデルとなりました。

3、ミルガウス Ref.1019 の中古市場

現在売られているものを調査しました。(当店ネット調査のみ)

  • BIGMOONさま掲載 Ref.1019 ブラック ¥3,980,000
  • クォークさま掲載 Ref.1019 ブラック ¥3,888,000
  • クォークさま掲載 Ref.1019 シルバー ¥2,888,000
  • ヤフオクさま掲載 Ref.1019 ブラック ¥3,980,000

1980年代製のブラックダイヤルモデルであれば、やはり400万円弱という価格は当たり前に付けられてました。

しかし、噂によると500万円以上で取引されることもあるらしい。
というわけで、ちょっとさかのぼって調査してみると、ありました!!

  • エバンスさま 2009年掲載 Ref.1019 ブラック ¥6,500,000

状態の良いものであれば、いまでもこのくらいの価格で取引されるんでしょうけど、今現状ネットで掲載されている品物はここまでのものは見つかりませんでした。
まあ、ネットに掲載しなくても売れるでしょうからね。

4、ミルガウス Ref.1019 の買取価格

続いて買取価格を調査しました。

  • なんぼやさま掲載 Ref.1019 ブラック 買取実績価格 ¥2,000,000
  • カイトリマンさま掲載 Ref.1019 ブラック 買取実績価格 ¥1,300,000

アンティークモデルということで、買取相場は時計の状態でかなり左右されるようです。
もちろん価格価格リストなんてものは存在せず、実績価格のみの公開でした。

5、まとめ

最安値時計買取店と最高金額時計買取店との買取り価格差が560,000円以上。 出典:ピアゾさま

ロレックスのアンティークモデルは、買取店によっても査定額に大きな差が生じるようです。

それも含め、販売価格と買取価格にかなり大きな差がみられました。
これは、買取に出された状態から、商品として販売できるようになるまでのメンテナンス費用が高額であることを示しています。

ミルガウスRef.1019は、日本ロレックスでのメンテナンスサービスが終了しているので、腕のある時計職人によって復活させられ、市場に出回るわけです。
こうした点も魅力の一つなのでしょうね。

ロレックスミルガウスRef.1019を手放す場合は、アンティークモデルに詳しく、しっかりとメンテナンスして、次の愛用者に繋いでくれる、そんな買取店に譲りたいものですね。